「ペーパーナイフ」のつくりと原理、用途
ペーパーナイフ(paper knife)は、書状あるいは書類袋などの開封のため用いるナイフ状の文房具の一種です。
手紙開封のほか、本・雑誌の袋綴じなど、折り畳んだ紙を切り分けるためにも利用されます。
ナイフと名が付いていますが、鋭利な刃付けが成されている物は稀で、先端が尖っている以外では、その刃先を触っても安全です。
その形状は柳葉状の紙の切断に用いる「薄くて長く細い部分」と、道具として扱うための「握り」とから成りますが、比較的弱い力で使うため、握りも申し訳程度の、細く・薄く・軽く作られたもので、ここを指で摘んで使用します。
材質的には鉄・ステンレス・プラスチックの物が多く見られますが、余り強度を必要とされないことから、青銅や真鍮・アクリル・ガラスなどといった柔らかく・脆い素材の物も見られます。
特に卓上の華として美しく装飾されたものも多く、高価な物では彫金が施されていたり、象嵌や螺鈿といった物で宝飾されている物も見られます。
土産物として稀に木製や竹製のペーパーナイフもあり、木や竹製の物は自作も容易です。
ペーパーナイフで紙を切る原理は、折ったことにより繊維の強度が弱くなった折り目の部分を鋭利ではない刃で引きちぎることで切り分けています。
この場合、鋭利な刃物だと繊維の強弱に関係なく紙を切り裂いてしまうため、折り目の通りに切れずに裁断部が刃の走った跡でいびつな形になってしまうことが多くなります。
つまりペーパーナイフは鋭利でないことにより折り目の形通り、真っ直ぐに紙を切り分けられることが利点となっています。
▲エールフランス「コンコルド」のロゴ入り
15世紀頃にヨーロッパで活版印刷術が発明され、さまざまな印刷物が販売されるようになりましたが、新聞や書籍は裁断・表装されずに販売されており、購入者が自分で行う作業でした。
その際にペーパーナイフは必需品であり、19世紀頃までは文字を読むことは貴族・富裕層など特権階級が行えることであったため、ステータスシンボルの一つとして豪華な装飾が施されたものが存在します。
そのような書籍を「フランス装(アンカット本)」といいますが、フランスでは20世紀中ごろまで大手の出版社(ガリマール出版社など)でも普通に発行していました。
その「固く薄い・先端が鋭くなっているヘラ状の器具」という事から、紙を切断する用途以外(何かを突付いたり、隙間に突っ込んだり、掻き出したり…など)に利用される事もありますが、稀にハサミと並んで人を殺傷する用途に用いられる事もあります。
推理小説などでは好んで用いられる小道具ですが、書斎などでは机の上に置かれることも多い事から、とっさに掴んで身を守るために使用される武器として登場します。
ペーパーナイフそのものには封書の開封という目的に対して他の文房具よりもあきらかに大きいため、会社の事務用としてはカッターやはさみを代用とし、ペーパーナイフそのものを所持する人は少なくなっています。
封書をきれいに開けることが出来る新型の文房具としては、刃を隠しながら端を滑らせるだけできれいに開封できるカッターや、回転刃によるオープナー(レターオープナー)などが発明されており、ますますペーパーナイフを見ることが少なくなっています。
減少のもうひとつの理由に、土産物として、飛行機で運ぶ場合、手荷物として運べない(預ければ運べる)ので、各地であまり製造しないことがあげられます。
しかし現在でもヨーロッパでは広く作られ、マイセンでは優美な陶器がついたペーパーナイフが売られています。
▲封筒の開封
▼日本の木(カエデ材)で作られた「ペーパーナイフ」が好評です。
封筒を開けたり紙を切ったりする事務作業がスムーズに進みます。
▼木製品一覧
参考文献;
ガリマール出版社
http://www.gallimard.fr/
Wikipedia;
ペーパーナイフ(paper knife)
https://bit.ly/36w1AD6
レターオープナー
https://bit.ly/3oaCcJ6
活版印刷術
https://bit.ly/3qnZz4a
アンカット本(フランス装)
https://bit.ly/3mvFupT
ガリマール出版社
https://bit.ly/36s4wRs
カエデ(楓)
https://bit.ly/36vPeuV
手紙開封のほか、本・雑誌の袋綴じなど、折り畳んだ紙を切り分けるためにも利用されます。
ナイフと名が付いていますが、鋭利な刃付けが成されている物は稀で、先端が尖っている以外では、その刃先を触っても安全です。
その形状は柳葉状の紙の切断に用いる「薄くて長く細い部分」と、道具として扱うための「握り」とから成りますが、比較的弱い力で使うため、握りも申し訳程度の、細く・薄く・軽く作られたもので、ここを指で摘んで使用します。
材質的には鉄・ステンレス・プラスチックの物が多く見られますが、余り強度を必要とされないことから、青銅や真鍮・アクリル・ガラスなどといった柔らかく・脆い素材の物も見られます。
特に卓上の華として美しく装飾されたものも多く、高価な物では彫金が施されていたり、象嵌や螺鈿といった物で宝飾されている物も見られます。
土産物として稀に木製や竹製のペーパーナイフもあり、木や竹製の物は自作も容易です。
ペーパーナイフで紙を切る原理は、折ったことにより繊維の強度が弱くなった折り目の部分を鋭利ではない刃で引きちぎることで切り分けています。
この場合、鋭利な刃物だと繊維の強弱に関係なく紙を切り裂いてしまうため、折り目の通りに切れずに裁断部が刃の走った跡でいびつな形になってしまうことが多くなります。
つまりペーパーナイフは鋭利でないことにより折り目の形通り、真っ直ぐに紙を切り分けられることが利点となっています。
▲エールフランス「コンコルド」のロゴ入り
15世紀頃にヨーロッパで活版印刷術が発明され、さまざまな印刷物が販売されるようになりましたが、新聞や書籍は裁断・表装されずに販売されており、購入者が自分で行う作業でした。
その際にペーパーナイフは必需品であり、19世紀頃までは文字を読むことは貴族・富裕層など特権階級が行えることであったため、ステータスシンボルの一つとして豪華な装飾が施されたものが存在します。
そのような書籍を「フランス装(アンカット本)」といいますが、フランスでは20世紀中ごろまで大手の出版社(ガリマール出版社など)でも普通に発行していました。
その「固く薄い・先端が鋭くなっているヘラ状の器具」という事から、紙を切断する用途以外(何かを突付いたり、隙間に突っ込んだり、掻き出したり…など)に利用される事もありますが、稀にハサミと並んで人を殺傷する用途に用いられる事もあります。
推理小説などでは好んで用いられる小道具ですが、書斎などでは机の上に置かれることも多い事から、とっさに掴んで身を守るために使用される武器として登場します。
ペーパーナイフそのものには封書の開封という目的に対して他の文房具よりもあきらかに大きいため、会社の事務用としてはカッターやはさみを代用とし、ペーパーナイフそのものを所持する人は少なくなっています。
封書をきれいに開けることが出来る新型の文房具としては、刃を隠しながら端を滑らせるだけできれいに開封できるカッターや、回転刃によるオープナー(レターオープナー)などが発明されており、ますますペーパーナイフを見ることが少なくなっています。
減少のもうひとつの理由に、土産物として、飛行機で運ぶ場合、手荷物として運べない(預ければ運べる)ので、各地であまり製造しないことがあげられます。
しかし現在でもヨーロッパでは広く作られ、マイセンでは優美な陶器がついたペーパーナイフが売られています。
▲封筒の開封
▼日本の木(カエデ材)で作られた「ペーパーナイフ」が好評です。
封筒を開けたり紙を切ったりする事務作業がスムーズに進みます。
「詳細ページはこちら」
▼木製品一覧
参考文献;
ガリマール出版社
http://www.gallimard.fr/
Wikipedia;
ペーパーナイフ(paper knife)
https://bit.ly/36w1AD6
レターオープナー
https://bit.ly/3oaCcJ6
活版印刷術
https://bit.ly/3qnZz4a
アンカット本(フランス装)
https://bit.ly/3mvFupT
ガリマール出版社
https://bit.ly/36s4wRs
カエデ(楓)
https://bit.ly/36vPeuV